五七五七七に死ぬ覚悟決め
走り出す日はたぶん来ません
木下龍也さんの『天才による凡人のための短歌教室』を読んだ。Amazonで紙の本を購入。届いた現物を見たときは「薄っ!」と思ったが、少ないページ数の中に著者の短歌への情熱とこれから短歌を始める人への思いやりが高密度で詰まっていて圧倒された。さすが歌人。限られた言葉で伝えたいことを表現する達人だ。例示されていたどの短歌や添削例も、なぜその言葉をその順序で並べたのか意図が明確にあって、文章を究めるとこんなことができるのかと感心した。
僕も最近ブログに短歌を載せているが、これは単に日記記事のタイトルを考えるのが面倒だから。頭に短歌をつけておけば、後の文章がお粗末でも、取りあえずは恰好がつく。いずれ自分で記事を読み返すときも、タイトルの短歌だけ読めば内容がすぐわかって一石二鳥だなと思って始めてみた。
短歌は作るのは楽しいが、人の作品を歌集を買ってまで読むほどには心酔しきれないところがある。新聞の短歌コーナーを見ても、「いい歌」として選ばれている作品の良さがピンとこないことが多い。絵であれば理解できなければ理解できないなりの凄みがあるのに対し、短歌は日本語としての意味はわかるだけに、自分と世間の美的価値観の乖離を強く感じる。こういう評価軸の中に身を晒し続けていたら、きっとボロボロになるだろう。
ただ、「短歌教室」という趣旨とは別にして、木下さんの書く文章は激烈にかっこよかった。全身全霊を捧げることはなくても、短歌という芸術を人生から切り捨てたくはないなと思った。
走り出す日はたぶん来ません
木下龍也さんの『天才による凡人のための短歌教室』を読んだ。Amazonで紙の本を購入。届いた現物を見たときは「薄っ!」と思ったが、少ないページ数の中に著者の短歌への情熱とこれから短歌を始める人への思いやりが高密度で詰まっていて圧倒された。さすが歌人。限られた言葉で伝えたいことを表現する達人だ。例示されていたどの短歌や添削例も、なぜその言葉をその順序で並べたのか意図が明確にあって、文章を究めるとこんなことができるのかと感心した。
僕も最近ブログに短歌を載せているが、これは単に日記記事のタイトルを考えるのが面倒だから。頭に短歌をつけておけば、後の文章がお粗末でも、取りあえずは恰好がつく。いずれ自分で記事を読み返すときも、タイトルの短歌だけ読めば内容がすぐわかって一石二鳥だなと思って始めてみた。
短歌は作るのは楽しいが、人の作品を歌集を買ってまで読むほどには心酔しきれないところがある。新聞の短歌コーナーを見ても、「いい歌」として選ばれている作品の良さがピンとこないことが多い。絵であれば理解できなければ理解できないなりの凄みがあるのに対し、短歌は日本語としての意味はわかるだけに、自分と世間の美的価値観の乖離を強く感じる。こういう評価軸の中に身を晒し続けていたら、きっとボロボロになるだろう。
ただ、「短歌教室」という趣旨とは別にして、木下さんの書く文章は激烈にかっこよかった。全身全霊を捧げることはなくても、短歌という芸術を人生から切り捨てたくはないなと思った。