『日本の巨大ロボット群像』展を見てきた感想。

福岡市美術館で開催中の『日本の巨大ロボット群像-巨大ロボットアニメ、そのデザインと映像表現-』展に行ってきた。正直ロボットアニメにはそこまで興味はなかったが、特定医療費受給者証があると入場料が無料。せっかくなので足を運んでみた。

平日の昼間ということもあってか人は少なかった。来ていたのは外国人観光客や若いカップル、明らかにオタクっぽい男性グループなど。リアルタイムでロボットアニメを見ていたであろう昭和生まれ世代は見かけなかった。まあ、その世代はまだ引退する年齢でもないから、平日はしっかり働いているのだろう。

展示はロボットアニメの先駆けである『鉄人28号』から始まり、『マジンガーZ』や『勇者ライディーン』、『ロボ コン・バトラーV』など、懐かしさあふれる作品がずらり。テレビのアニソン特集などで名前だけは聞いたことがあるが、実際には見たことがないアニメがいっぱいあった。

会場には作品の解説とともにアニメのシーンやロボットの設定図が大きなパネルで展示されていて、眺めているだけで楽しかった。僕は解説を一つ一つじっくり読んでいたが、後ろから人が来てせかされるようなことは特になく快適だった。

多くの展示は写真撮影OKだったが、僕は面倒なので一枚も撮らなかった。どうせ誰にも見せないし、自分でも見返さない。こうしたイベントはその場でいかに楽しむかが大切だと思う。

巨大ロボは時代を経るにつれて合体の仕方が洗練されていったり、見た目がスタイリッシュになっていったりと、いろいろな変化があって面白かった。他と差別化を図るために、アニメごとに工夫がなされていた。おもちゃにすることを前提でロボットの構造が考えられているものもあり、当時の子どもたちは盛り上がっただろうなと想像する。

後半には、床一面に描かれたガンダムの上を歩いてみようという企画があった。福岡でもららぽーとに等身大のガンダムが設置されているらしいが、実物を見たことはない。今回の展示で大きさを体感して、ガンダムは確かに巨大だけれど、現実に再現できないこともない絶妙なサイズだなと思った。

最後の方には、1990年代のロボットアニメも紹介されていた。ちょうど僕が生まれたころだ。取り上げられていた合体ロボの中で、僕が子どものとき唯一おもちゃで遊んだ記憶があるのが、『勇者王ガオガイガー』だ。アニメは見たことがないし、作品のタイトルすら知らなかったが、展示されているパネルを見て、「これ知ってる!」と感動した。たぶん親がおもちゃだけ買ってきたのだと思う。幼稚園かもっと前くらい幼い時に、ロボットをガチャガチャと動かして、ひたすら分解と合体を繰り返していたのを覚えている。今まで何のロボットだったのかわからずモヤモヤしていたので、作品名が判明してうれしかった。

出口のグッズ売り場には、予想通りガンプラが並んでいた。残念ながら僕は作る能力がないのでスルー。図録は展示にない資料もたくさん載っていて面白かったが、値段が4千円近くした。入場料(大人は1600円)がタダだったのでその分グッズを買おうと思っていたけれど、あまり「これだ!」と思える手ごろなものがなく、今回はそのまま会場をあとにした。次に美術館に来たときは、何かしら購入してお金を使おう。

帰宅後、父と母に巨大ロボット展の話をすると、興奮した様子でそれぞれの思い出を語ってくれた。両親との新たな話題ができただけでも、展示を見にいった価値があった。


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