先日発表されたイグ・ノーベル賞で、日本人医師の堀内朗さんが見事受賞を果たしました。
イグ・ノーベル賞はユーモアあふれる研究に贈られる賞で、堀内さんの研究内容は、「座った姿勢で大腸内視鏡をすると不快感が軽減される」というもの。
僕はクローン病で、よく大腸の内視鏡検査を受けるので、これには興味がわきました。
堀内さんってどんな人?
堀内さんは、長野県駒ケ根市にある昭和伊南総合病院に勤めるお医者さんです。
病院の理解を得て、診療時間外に内視鏡に関する研究を行っているんだとか。
これまでにも、効き目が切れるのが早い麻酔を使って、患者さんが検査後およそ1時間で車が運転できる手法を編み出し、注目を浴びたことがあるそうです。
診療を行いつつ、患者さんのために役立つ研究をしている素晴らしい方なんですね。
本当に座ったら楽なの?
座って内視鏡をすれば苦痛が少なくて済むのかは、正直なところ疑問です。
大腸の内視鏡検査は、毎回横向きに寝転がって受けているので、座ったらどうなるのかはちょっと想像できません。
ただ、堀内さんは実際に自分の体で確かめたそうなので、今回の研究結果は信用できそうです。
検査をする医者側と受ける患者側の、両方の視点から調べたわけですからね。
よくよく考えると、病気でもないのに、研究のためだけに内視鏡検査をするのってすごいですよ。
僕はこれまで何回も検査を受けていますが、大腸の内視鏡はトラウマになるほどきついです。
自分で内視鏡をするのは、肉体的にもかなり大変だったんじゃないでしょうか。
患者さんの苦痛を少しでも和らげようと、自分の体を使ってまで研究を行う姿勢には頭が下がります。
個人的にはイグ・ノーベル賞よりもノーベル賞をあげたいくらいです。
広まりはしなさそう
ただ、座って内視鏡をした方が痛くないからといって、そのやり方が一般的になるのは厳しそうです。
患者側としても抵抗がありますし、検査をするお医者さんも慣れないとスムーズにできないと思います。
検査中、座りっぱなしの体勢を維持するのもなかなかきついですしね。
痛みに耐えるのも、寝転がっていた方が楽です。
「座って内視鏡をした方が不快でない」というのは素晴らしい発見ですが、やっぱり試してみるのは気が引けます。
堀内さんには、また別の方法を考えてもらいたいです。
さいごに
堀内さんのように、患者さんの負担を減らそうと努力しているお医者さんがいるのは、本当にありがたいです。
「座って内視鏡を行う」というのは、実際に検査をしているお医者さんならではの発想だと思います。
これからも大腸の内視鏡検査を受ける機会は多そうなので、もっと楽で実用的な方法が見つかることに期待します。