「クローン病の原因はストレスだ」という説に、患者として物申したい。

ストレス原因説


クローン病の原因はまだ解明されておらず、さまざまな説があります。

その一つとして挙げられるのがストレス。

でも、僕は、クローン病をストレスのせいにするのは、ちょっとどうかと思います。

患者としては迷惑ですね。

クローン病であることが一番のストレス


もし仮にクローン病の原因がストレスなら、治すのは不可能になってしまいます。

なぜなら、クローン病そのものが大きなストレスだから。

どんなに楽な暮らしをしていても、病気であるということは、心理的にも肉体的にも負担が大きいです。

病院の先生は、「明るい気持ちで生活するよう心がけてください」と言いますが、そんなに簡単じゃないですよね。

食事が制限されたり、仕事ができなくなったりすれば、ストレスが増えるのは当たり前。

「ストレスがあると治らない」という思い込みは、かえって患者を苦しめることになります。

「食事を変える」、「運動をする」といった、目に見えて実践できる対策の方が大事ではないでしょうか。


何でもかんでもストレスのせいにするのは逃げ


病気の原因をストレスのせいにするのは簡単です。

「病は気から」ということわざもありますからね。

でも、それで本当にいいんでしょうか?

確かに、気持ちが暗くなると、病気になりやすかったり、症状が悪化したりします。

ただ、ストレスはあくまで一つのきっかけで、それだけで病気になるわけではありません。

実際、ストレスが多い生活をしていても、クローン病でないひとはたくさんいますからね。

腸に炎症が起こるには、それなりの理由があるはず。

そこを追究しないのはただの逃げです。


ストレスは気にするのが体に悪い


アメリカの大学の研究によると、ストレスそのものには問題はなく、「ストレスは体に悪い」という考えが体に悪影響をもたらすそうです。

だとすると、「クローン病の原因はストレスだ」と患者が思ってしまうことは、治療には逆効果になります。

なら、そんな説をわざわざ広める必要はないですよね?

病院の先生の言葉は、患者にとっては大きな力をもっています。

「ストレスは減らすべきだ」という当たり前のことを、いちいち口にするのは止めてほしいです。


さいごに


僕は、病気の原因をストレスのせいにするのが大嫌いです。

そういわれても、対処のしようがないですからね。

自分の気持ちや感情をコントロールするのは、そんなに簡単ではありません。

医学的に原因がはっきりしないのなら、医者は無駄なことを吹聴せずに、患者がそれぞれ自分の頭で考えればいいと思います。