僕がクローン病になってから苦労したのが、病気に関する情報を集めること。
とりあえずネットで検索してみるものの、自分が知りたい疑問の答えって、なかなか出てこないんですよね。
病院の先生には聞きづらいことも多いです。
そんなとき、予想以上に役に立つのが本。
まとまった知識が得られて、気になることが出てきたら何度でも読み返せます。
今回は、僕がクローン病患者として読んでよかった本をいくつか紹介します。
みなさんの不安が少しでも解消する手助けになればうれしいです。
クローン病患者におすすめの本
新版 潰瘍性大腸炎・クローン病がよくわかる本
クローン病患者に必要な情報を一通りカバーしているのが、『新版 潰瘍性大腸炎・クローン病がよくわかる本』。クローン病と潰瘍性大腸炎について、それぞれの症状や治療法、日ごろの生活での注意点がまとめられています。
同じような書籍は他にもたくさんありますが、個人的にはこれが一番おすすめ。
詳しさとわかりやすさのバランスがちょうどよく、患者の気持ちを理解した書き方をしています。
とくに参考になるのは、治療法についての項目。
それぞれの薬の仕組みの違いや強さのレベル、メリット・デメリットがしっかり説明されています。
IBD(炎症性腸疾患)のマニュアル本として、一冊持っておくと安心です。
腸科学
『腸科学』は、僕たちの腸の中に住んでいる腸内細菌について、科学的な視点で解説した本です。外から摂取した菌が体に与える影響や、腸内細菌を良好に保つ方法など、クローン病患者として気になる情報がたくさん載っています。
一般の健康本では取り上げられないような踏み込んだ知識が学べるので、腸内細菌について詳しく知りたい人におすすめです。
この本に書いてあることで、ぜひ頭に入れておいてほしいのが次の3点。
・菌は量よりも多様性(種類の多さ)が大事
・菌を摂取しても、食事を改善しないと意味がない
・最適な菌の組み合わせは人それぞれ
とくに最後は重要で、善玉菌と呼ばれる菌でも、人によってはマイナスに働く可能性があります。
ネット上の口コミやテレビCMの宣伝は過信しないようにしましょう!
「食べない」生き方
「食べない」生き方 [ 森美智代 ]
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僕が精神的な面で助けられたのが、森美智代さんの『食べない生き方』。
著者の森さんは、自身の難病を治すために断食療法を始め、現在は毎日1杯の青汁だけを飲んで生活している方です。
クローン病では食事の制限は避けては通れませんが、森さんの生き方を知ると、食べることにこだわらなくても有意義な人生が過ごせるのだと元気をもらえます。
「食べる楽しみより生きる愉しみ」とは、至言ですね。
また、この本を読むと、素人が自己流で断食を行うことが、いかに危険かがわかります。
森さんレベルであっても、サプリで栄養を調整しており、単に「食を断つ」だけでは体調を崩すのは必然です。
僕もこれまで何回か絶食を試みましたが、いずれも失敗し、後悔する結果に終わりました。
腸を休めるのが目的なら、週1のプチ断食くらいにとどめておくのが無難。個人的には、継続的な少食(腹6分目~8分目)が一番体調が安定すると思います。
腸を休めるのが目的なら、週1のプチ断食くらいにとどめておくのが無難。個人的には、継続的な少食(腹6分目~8分目)が一番体調が安定すると思います。
料理のレシピは本よりネットが便利
書籍は体系的な知識を得るのには役立ちますが、具体的な料理のレシピとなると話は別です。もちろん、IBD患者(クローン病や潰瘍性大腸炎)向けのレシピ本は、探せばたくさん出てきますし、どれも内容はしっかりしています。
ただ、実際僕もいくつか購入したのですが、正直参考になりませんでした。
というのも、自分では控えている食材が、レシピの中で普通に使われているんですよね。
料理も初心者には面倒な凝ったメニューが多く、結局眺めるだけになってしまいました。
クローン病でNGな食べ物は人によって違うので、レシピ本からぴったりのメニューを見つけるのは大変。
料理のレシピに関しては、その都度ネットで検索して調べる方が効率的ですね。
さいごに
クローン病になると、治療や食事など、何かと不安になることが多いです。そんなとき、信頼できる本があると、精神的に落ち着きます。
ぜひ自分に合った本を見つけて、困ったときの支えにしてください。
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