AmazonのKindle Unlimitedで苦労するのが、自分の読みたい本を見つけること。
面白い作品自体は無数にあるのですが、公式サイトで検索すると、おすすめとして興味のない本ばかりが出てきて、「それじゃない!」と叫びたくなります。
というわけでこの記事では、Kindle Unlimitedで読み放題の作品の中から、僕の独断と偏見により選んだおすすめの本をご紹介。
小説でもノンフィクションでも漫画でも、気に入った作品はジャンル不問で取り上げていきます。
半分僕の感想みたいになってますが、次の一冊を探す際の参考にしていただけたら幸いです。
※Kindle Unlimitedの対象作品は変更になる可能性があります。ダウンロードの際はご注意ください。(この記事の情報は2025年4月時点のものです)
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Kindle Unlimitedおすすめ本
コンビニ人間
コンビニ店員の仕事に異常なまでの適性を見出した女性が主人公の芥川賞受賞作。
多様性が尊重される今となってはそこまで違和感がない……わけがない(笑)
この作品あたりから芥川賞の潮目が変わってきたなと個人的には思っています。
ナナメの夕暮れ
オードリーの若林さんのエッセイ。
いろいろな体験談とともに、世の中や自分自身に対する不満とか疑問とか願望を切々と語っています。
たとえエッセイでも普通はどこか建前ぶった文章になってしまうものですが、若林さんの言葉は内面から滲み出しているナマモノな感じがします。
くよくよ考えてこじらせるのもまた人生ですね。
#真相をお話しします
日常を舞台にしたミステリが5つ収録された短編集です。
伏線っぽいなと思ったところは大体伏線。
ちょっぴりわかりやすすぎる気もしますが、最後にはきちんと「真相」がわかり、モヤっとした部分が残らないのが良かったです。
違和感を覚えたらメモしておいて、伏線として回収されるか答え合わせしながら読むと面白いかもしれません。
センスの哲学
「センスがいい」とはどういうことかを徹底的に掘り下げて考察した本。
技術的なうまさとは別のところにある作品のよさを味わうためのヒントが詰まっています。
千葉さんの「仮固定」という言葉はとても便利でつい多用してしまいます。
時をかけるゆとり
直木賞作家、朝井リョウさんのエッセイです。
朝井さんのエッセイはどれもバカらしくて心の底から笑えます。
シリアスな作品も多い朝井さんですが、エッセイに関しては「面白さ」に振り切っているのが素晴らしいです。
1日ひとつだけ、強くなる。
プロゲーマーの梅原大悟さんの本。
一つ一つの言葉が熱く、読むと心に火が付いたように何かを頑張りたくなります。
ゲームに興味がない人にもおすすめです。
紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人
個人事務所で紙商かつ紙鑑定士として働く主人公が謎を解いていくミステリー。
役には立たないけど、カードや本などに使われる紙(そしてそれ以上に模型)についての知識がたくさん出てきて面白かったです。
最初の地味な雰囲気から段々と盛り上がっていく話の作り方がよかったです。
池上彰の未来予測 After 2040
未来予測というよりかは現状把握的な側面が強いかもしれません。
そこまで目新しい話はありませんでしたが、具体的なデータがいろいろ載っていたのがよかったです。
夜間飛行
サン=テグジュペリといえば『星の王子さま』が有名ですが、個人的なイチ押しはこちら。
飛行機が嵐に巻き込まれるという緊急事態にも関わらず、その焦燥を感じさせないほど静かで透き通った文章。
小説ってこんなにきれいに書けるのか、と驚かされる作品です。
1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編
短編の名手として知られるO・ヘンリーの作品集。
表題作の『賢者の贈り物』が有名ですが、それ以外にも思わず唸るような作品がたくさん収録されています。
どの話にもきっちりオチがついていて、楽しく読めるのが魅力です。
交通誘導員ヨレヨレ日記
いろんな職業の生々しい実態を知れる「○○日記」シリーズの第一弾として刊行された本。
「○○日記」シリーズは大体外れなく面白いですが、やっぱり最初の「ヨレヨレ日記」のインパクトは絶大でした。
街でよく見かける交通誘導員の方々が、どんな雇用形態で働き、どんな心持ちで仕事と向き合っているのかがわかり、「お疲れ様です!」と声をかけたくなる一冊です。
あずまんが大王
個性豊かな女子高生たちが主役(高校は共学)のほのぼの4コマ。
大きなドラマはありませんが、力の抜ける緩い感じがたまりません。
個人的にはちよちゃんがかわいくて好き。
今のところ4巻まですべて読み放題になっています。
東京藝大ものがたり
著者が浪人を経て東京藝大に合格するまでを描いたコミックエッセイ。
主人公が現役で藝大に合格する『ブルーピリオド』とは一味違った、多浪生のリアルな苦悩が綴られています。
途中で出てくるデッサンや色彩構成(白黒だけど)のレベルが高くてビビりました。
スーパーの裏でヤニ吸うふたり
スーパーの常連のさえないおっさんが、店の裏にある喫煙スペースで女性店員と交流を重ねていくマンガ。(これだけ書くと卑猥な話っぽいですが、出てくるのは節度と良識をわきまえたおっさんです)
もう一歩踏み込みそうで踏み込まない2人の距離感が愛おしく、タバコが嫌いでもこのマンガなら許せてしまいます。
個人的には絵が好きで、特に山田さんの笑顔は最高。
Kindle Unlimitedで読み放題なのは1巻だけですが、続きものではないので、それだけでも十分楽しめると思います。
クリスティ・ハイテンション
シャーロック・ホームズを伯父に持つお嬢様、クリスティ・クリスタル・マーガレット・ホープが難事件を解決していくお話です。
コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズを下敷きにしつつ、事件をよりコミカルに、テンション高めに描いています。
シャーロキアンには怒られそうですが、僕はどちらかというと本家よりこっちの方が好きかも。
鞭を使いこなす強すぎるメイドさんが最高です。
暴れん坊本屋さん
漫画家兼書店員として働く久世番子さんのお仕事マンガ。
本屋さんの裏側が赤裸々に描かれており、本好き・本屋好きにはたまらないネタが満載です。
かなり昔の作品なので図書券みたいなちょっと古い話もありますが、僕と同世代(大谷翔平と同学年)かそれ以上の人であればわかってもらえると思います。
ちなみに、『暴れん坊本屋さん』は全3巻あり、すべてKindle Unlimitedで読み放題(この記事を書いている時点では)。
我が家には3巻とも紙の本であったのですが、どこかのタイミングで売ってしまい、Kindle Unlimitedで再会。10年以上ぶりに読み返し、改めて笑わせていただきました。
さいごに
冒頭で、Kindle Unlimitedで本を探すのは大変だと書きましたが、その作業も慣れると段々楽しくなってきます。掘り出し物に出会えたときの感動といったら……。
みなさんも掘って掘って掘りまくって、隠れた名作を見つけ出してみてください。
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