2024年も残りわずか。
というわけで、今年1年間で読んでよかった本のランキングを発表します。
ジャンルは不問。
小説も伝記も洋書もごちゃ混ぜで、10冊選んで紹介します。
ジャンルは不問。
小説も伝記も洋書もごちゃ混ぜで、10冊選んで紹介します。
読んでよかった本ランキング(2024年)
第1位:暗号解読(上・下)
古代からの暗号の歴史を追いつつ、それぞれの仕組みを理解していく知的快感を味わわせてくれる傑作。
暗号を作る側、解く側の対決も面白く、上下巻ある長大な本でも最後まで飽きずに読めました。
特にエニグマや量子暗号の原理については他の書籍を読んでも腑に落ちず、この本でやっと「わかった!」と思えました。
昔読んだ『フェルマーの最終定理』もよかったし、サイモン・シンさんと青木薫さんのタッグは最強ですね。
第2位:六人の嘘つきな大学生
「小説ってここまで面白く書かないとダメなのか」と思うくらい面白かったです。
個人的には表紙やタイトルがあまりそそられなくて、Kindle Unlimitedで読み放題でなかったらスルーしていたと思うと恐ろしい……。
第3位:センスの哲学
AmazonのAudible(オーディブル)で聴いたのですが、ナレーションも含めていい本でした。
この本を読んで(聴いて)から、絵などの創作物に限らず、日常で目にする景色の見方もだいぶ変わったと思います。
作品全体を満たしている透き通った空気感が好きです。
登場人物が備えているある種の静謐さは、宮下奈都さんの『羊と鋼の森』と似ています。
この世界の上澄みみたいな小説。
第5位:バッタを倒すぜアフリカで
本はもちろん、著者自身(そしてティジャニ)が面白いです。
前作よりも学術的な内容多めで、研究の苦労と楽しさがより一層伝わってきました。
すでに知っているはずの定理や公式でも、このシリーズで語られると真の姿を初めて目にしたような感動がありました。
簡単すぎず、読者を置いてきぼりにもせず、過不足ない丁寧な解説が心地よかったです。
第7位:Diary of a Wimpy Kid: No Brainer(洋書)
最初は英語の勉強のためにと読み始めた子ども向け作品ですが、今では毎年新作を楽しみにするほどお気に入り。
今回でシリーズ18冊目ですが、勢い衰えず、面白さを維持し続けているのがすごいです。
一応主人公も成長しているので、いつか終わりが来るのかと思うと、とても寂しい。
第8位:レオナルド・ダ・ヴィンチ(上・下)
画家以外の側面も含めて、ダ・ヴィンチの人となりを知ることができました。
500年以上前に生まれた人物なのに、これだけ大量の記録が残っているのは奇跡ですね。
『モナリザ』からニスの黄ばみを取ったらどうなるのか、めちゃくちゃ気になります。
第9位:楽園のカンヴァス
実在の絵画を題材にこんな風にフィクションを構築できるのはすごいなと思います。
アンリ・ルソーという画家はこの小説で初めて知りましたが、作品からは上手い下手を超えて、底知れない情熱を感じます。
センスの哲学……。
第10位:傲慢と善良
恋愛や結婚において、選び選ばれる人の心理を徹底的に掘り下げて描いた作品。
途中の場面では主人公と一緒に背筋が凍り付きました。
多少傲慢であったとしても、自分は善良の側にいたいです。
さいごに
これまでたくさんの本を読んできたつもりですが、いくつになっても「まだこんな本があったのか!」と驚くような作品に出会います。来年もまた予想を超える発見や感動を味わえるとうれしいですね。
それではみなさん、良いお年を!
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