【2025年7月】今月読んでよかった本トップ3

【2025年7月】今月読んでよかった本トップ3(感想・レビュー)


7月に読んだ本の中から、よかった作品を3つ選んで紹介します。

前回は全部小説以外でしたが、今月は3冊とも小説です。


よかった本トップ3(2025年7月)

第1位:幸福な食卓


瀬尾さんの柔らかく包み込むような文体に癒されました。

主人公が常に自分を客観視していて、感情が溢れることはあっても、振り回されることがないのも好き。

重めのテーマですが、それをふんわり乗り越えていく、たんぽぽの綿毛のような小説でした。

終盤の展開は町田そのこさんの『宙ごはん』に似ているところがあって、またしても「うわー」です。

小説に頼れる優しい男キャラが出てくると、僕の中で警戒アラートが鳴り出します。

第2位:鼻

芥川 竜之介 (著)

芥川龍之介の短編をいくつか読んだのですが、その中で一番刺さったのが「鼻」。

自身の見た目を気にする心理や周囲の反応の変化など、コンプレックスに関するあれこれが10ページちょっとの短編にギュッと詰まっていて、さすが芥川龍之介だなと思いました。

ところどころ難しい単語は出てきますが、昔っぽい文語的な硬さがなくてとても読みやすかったです。

ちなみに、青空文庫では「芥川龍之介」の名前が「芥川竜之介」と表記されていて、ちょっと戸惑いました。

第3位:成瀬は天下を取りにいく


本屋大賞を取ったときからずっと気になっていて、文庫化と同時に即買い。

予想よりだいぶ地味な話でしたが、書店員さんたちが応援したくなる気持ちはよくわかります。

終始ローカルな愛に溢れていて、成瀬のぶれなさが頼もしい。

天神のジュンク堂も西武のように無くなってしまったので、成瀬みたいな志のある人がどでかい本屋を建ててくれると嬉しいです。


さいごに

最近家計が厳しくなってきて、本を買うお金がピンチ。

図書館やKindle Unlimitedで本を探していますが、やっぱり本屋さんに行くと新刊を買いたくなりますね。

しばらくは我慢、我慢……。


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