ちきりんさんの『自分のアタマで考えよう』を読みました。
この本の中で、自殺についてのデータが取り上げられていたのですが、その内容がショッキング。
自殺は女性に比べ男性の方が多く、動機の第1位は健康問題、その次が仕事やお金の悩みだそうです。
僕は無職で難病(クローン病)持ちの男性なので、非常にリスクが高いわけですよ。
そこで今回は、当事者目線(?)で自殺を減らす方法について考えてみました。
結局、お金が大事
自殺対策として一番手っ取り早くて効果があるのは、悩んでいる人にお金をあげることだと思います。自殺の動機の第1位は健康問題ですが、その中にも、お金があれば解決するケースはかなりあるはず。
たとえば、
病気になる
→仕事ができない
→お金が尽きる
→絶望
とか、
お金がない
→治療が受けられない
→病状悪化
→絶望
みたいな場合ですね。
たしかに、お金で病気そのものが治るわけではありません。
でも、収入面での心配がなくなれば、無理して仕事を続けて病気が悪化することもなく、精神的にも落ち着きます。
「病は気から」といいますが、お金の不安はとても大きなストレスです。
仕事に関する悩みも、金銭的な安心感があれば、死ぬほど思いつめることはないでしょう。
なんだかドライすぎる気もしますが、やっぱりお金は大切です。
生活保護をもっと身近に
自殺のリスクが高い人にお金を回すには、生活保護をもっと充実させるべきです。現在の制度は、給付金額というよりかは、気持ち的な申し込みにくさに問題があります。
社会的な風当たりが強いのに加えて、身内にも迷惑がかかるというのは、自分がいくら困っていても頼るのに気が引けますよね。
生活が苦しい人が気軽に給付を受けられるようになれば、自殺者が減るのは確実です。
この制度を活用しない手はありません。
年金をシステムチェンジ!
ただ、なんの工夫もなく生活保護受給者が増えれば、当然財源が足りなくなります。そこで、ちょっと暴論ではありますが、年金を廃止して、その分を生活保護に充てるというのはどうでしょう?
徴収する金額はそのままにして、支払先を「高齢者」ではなく「生活困窮者」に変えるわけです。
正直なところ、年齢で区切ってお金を分配する年金の仕組みは、本当に有効なのか疑問です。
年を取って体が衰えたからといって、必ずしも経済的に困るとは限りません。
年金を納める余裕のなかった低所得者が、高齢になってももらえる金額が少なくて苦労するというのもおかしな話ですよね。
そもそも、日本の人口構造的に、今の年金制度を維持するのには無理があります。
どうせ少子高齢化が進んで破綻してしまうのなら、いっそシステムを刷新して、支払いの基準を年齢から収入や生活状況に切り替えるのが合理的ではないでしょうか。
さいごに
自殺を減らすにはどうすればいいか考えていたら、最終的には年金にまで話が飛んでしまいました。まあ、「相談窓口を増やす」みたいな当たり障りのない主張で終わるよりはましかな?
たぶん実現はしないでしょうが、ちょっとは世間がいい方向に動いてくれたらうれしいですね。