みなさんは英語単語を覚えるのに何を使っていますか?
僕はずっと単語帳を使用していたのですが、洋書や海外雑誌を読み始めてから限界を感じるようになりました。
そこでたどり着いたのが、辞書を活用したボキャブラリー強化法。
簡単に言うと、毎日1ページずつ英英辞典を読んでいくだけです。
今回は、その詳しいやり方やメリットを解説します。
使うのはポケット英英辞典
まず、用意するのはポケット英英辞典。呼び方はいろいろありますが、とにかく小型の英英辞典です。たとえば、僕が使っているのはロングマンの「Longman Handy Learner's Dictionary of American English(ロングマンハンディー英英辞典 米語版)」。
大きさは一般的な英単語帳よりやや小さいサイズで、ページ数は500ページちょっとです。
「どうせなら大型の辞書がいいのでは?」と思うかもしれませんが、それは避けた方が無難です。
実際やってみればわかりますが、普段調べ物をするようなサイズの辞書だと、1ページ読み切るだけでもかなり大変。時間がかかるうえ、必ず途中で飽きます。
また、大きい辞書を選ぶと、持ち運びに不便で、開くときも気合が必要。
毎日続けるには、どこでもサッと取り出せる単語帳くらいの大きさがベストです。
1日1ページ読む
やり方はシンプルに、1日に1ページずつ辞書を読んでいくだけです。一応ポイントとしては、単語を声に出して発音すること。
うまく発音できなくてもかまいません。自分の中でどう読むのかをはっきりさせるのが大事です。
また、ポケット英英辞典は用例が少なく、それだけでは意味が分かりにくい単語があります。
そんなときは我慢せず、ほかの辞書を使って納得できるまで調べましょう。
とくに動物の名前などは、英語の定義だけだと理解不能なパターンが多く、英和辞典で日本語訳を確かめた方が早いです。
ちなみに、単語を紙に書いて覚える作業は、面倒なのであまりおすすめしません。
「暗記する」というよりも、1日1ページずつ、そこに書かれた単語の意味を頭の中に整理していくイメージで取り組むとよいです。
1年半で一冊読破!
「Longman Handy Learner's Dictionary of American English」の場合、AからZまで512ページあるので、1日1ページずつ読んでいくと、約1年半で読破することができます。なんだか時間がかかり過ぎるように感じるかもしれませんが、収録されている単語数を考慮すれば、十分速いペースです。
たとえば、僕が高校時代に使っていた「ユメタン」という単語帳では、1週間に100個ずつ単語を覚えることになっていました。
それに対して、ポケット英英辞典では1ページに平均30以上は見出し語が掲載されていて、1週間で触れる単語の数は200を超えます。
両者を比較すると、1日1ページがそんなに楽じゃないことがわかりますよね。
実を言うと、僕は辞書を読み始めたころは、1日1ページでは物足りない気がして、5ページずつや2ページずつ進めていました。
しかし、思っていたより続けるのが大変で挫折。結局今の1日1ページに落ち着いたというわけです。
これから挑戦する人は、最初は焦らずゆっくりペースで試してみてください。
辞書を読むメリット
英文を読むのがスムーズに
実際にポケット英英辞典を読んで感じた一番のメリットは、洋書や英語雑誌を読むのが快適になったこと。わからない単語が減ったのはもちろん、辞書を使った場合でも元の文章から離脱する時間が短くなりました。
英英辞典を通読していると、鮮明には記憶していなくても「一度は理解した」状態の単語が劇的に増えます。
すると、辞書を開いてすぐに「あ、あれか!」と意味を思い出して納得することができるのです。
一度ポケット英英辞典を読破したからといって、すべての単語を完璧に暗記できるわけではありませんが、英文を読むスピードは確実に上がります。
「わかったつもり」に気づける
この勉強法のもう一つのメリットは、自分が誤解して覚えていた単語に気づけること。辞書を前から順に読んでいくと、普通なら調べない「わかったつもり」の単語も強制的に復習することになります。
単語の難易度に関係なく機械的に定義を確認していくことで、知識の「穴」を確実に発見できます。
また、英単語は初めて出会ったときのイメージが強すぎて、ほかの意味を知らないままになっているパターンがよくあります。
たとえば、僕は「humble」をいつも「卑しい」と訳していたのですが、辞書を読んで「謙虚な」という意味もあることを知りました。
こんな感じで、単語の定義を改めて見直すと、たくさんの気づきが得られます。
挫折しないコツ
小型の辞典を1日1ページ読むのは、始める前は楽勝な気がしますが、実際にやってみると、長く継続するのは意外と難しいです。そこで、どうすれば挫折を防げるか、僕なりのコツを2つ紹介します。
先取りしない、挽回しない
まず大事なポイントは、1日に1ページより多く進まないこと。前日できなかった分を取り戻そうとしたり、余裕があるときに複数ページ読んだりするのはNGです。
理由は、2ページ以上読むことを許すと、サボる口実ができてしまうから。
「明日まとめてやればいいや」とか「昨日たくさん読んだから今日はお休み」というように、必ずゆるみが出てきます。
僕の経験上、そうなると挫折間違いなしです。
もし忙しくて時間がなかったり、忘れたりしたときは、その日の分はあきらめて大丈夫。
1日くらい止まったくらいでは大して影響はないので、水に流して翌日から淡々と再開しましょう。
とにかく、1日の上限は1ページまで!これが超重要です。
時間帯は寝る前以外
辞書を読む時間帯は、できれば朝がおすすめですが、時間さえ固定すれば、いつやるかはそこまで重要ではありません。ただし、絶対に避けた方がいいのは、夜寝る前。
まあ、確実に寝ますよね(笑)
これは他の勉強でも同じですが、疲れていると面倒な作業は「明日でいいや」と先延ばしにしがち。
とくに辞書を読むと眠くなりやすいので、少なくとも夕食前までには済ませておくのが鉄則です。
ちなみに、寝る前に暗記した方が頭に残りやすいというのは、全くの迷信です。
眠っている間に記憶が整理されるのは事実ですが、だからといって寝る直前の記憶が優先的に保存されるわけではありません。
辞書を買うなら本屋さんで
これからポケット英英辞典を購入するなら、なるべく本屋さんで手に取って選ぶことをおすすめします。確認すべきポイントは、
・開きやすさ
・文字の色合い
・紙質
・におい
など。
収録されている単語数より、使い勝手を優先して選びましょう。
とくに、海外の辞書は品質がバラバラなので、安い製品には要注意!
Amazonや楽天で買う場合は、有名なメーカーの辞書が無難です。
一応、僕が使用しているポケット英英辞典はこちら。(画像が暗くてごめんなさい)
関連記事:【英語学習】おすすめのポケット英英辞典はこれだ!僕のお気に入りを紹介します。
さいごに
辞書を一冊読み切ると、なんとも言えない達成感が味わえます。たとえポケット版であっても、英英辞典を最後まで読破できる人は1000人に1人もいないでしょう。
1日1ページを積み重ねて、ぜひ貴重な体験を手に入れてください。