Audible(オーディブル)で『池上彰の世界の見方 中東』を聴きました。
僕にとって「中東」は、紛争や難民など、平穏な日常とはかけ離れた場所。
予想通り複雑な話ばかりだったけど、国の名前や位置関係はしっかり頭に入りました。
池上彰の世界の見方 中東: (小学館) Audible版 – 完全版
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中東はややこしい
「世界の見方」シリーズはこれで4冊目になりますが、今回の「中東」編が内容的には一番難しかったです。
途中で何度も音声を止めては地図帳を眺めて、何とかついていけました。
まあ、池上さんの解説は抜群にわかりやすいので、その確認作業がまた楽しかったりするんですけどね。
中東でややこしいのが、まず宗教。
中東の国々の多くはイスラム教で、シーア派とスンナ派の2つの宗派に分かれています。
全体としてはスンナ派が多数派なのですが、国によっては逆だったり、少数派が多数派を支配していたりして、頭がごちゃごちゃしました。
さらに話を複雑にしているのが、アメリカやロシアなどの軍事介入。
パレスチナ問題とか、アフガニスタン戦争とか、他国が余計な手出しをすることで、何が理由で対立が起きているのか、非常に見えづらくなっています。
命懸けで翻弄される現地の人々が不憫でならない……。
日本は単一民族国家でかつ宗教へのこだわりも低く、よその国からも直接干渉されない島国。
平和を維持しやすいのには、文化や地理的条件など、それなりの要因があるのだなと思いました。
難民が貧しいとは限らない
僕は今まで「難民=貧しい」と思い込んでいたのですが、この本を聴いて、それが単なる偏見であることが判明しました。
池上さんによると、シリアは元々生活水準が高く、2015年から難民の大移動が始まったのは、スマホの普及がきっかけだそう。
ヨーロッパへ向かう経路には、彼らのために無料の充電スポットまで設置されているというから驚きです。
スマホを駆使して旅する難民、違和感がすごい……。
しかしながら、そもそも「難民」は、人種や宗教、政治的理由などによって国を追われた人のことで、経済レベルは一切関係ありません。
もちろん傾向としてはお金に困っている人が多いでしょうけれど、それが難民の本質ではないというわけですね。
勝手な決めつけで、難民は貧困層だと下に見ていた自分が恥ずかしいです。
さいごに
「世界の見方」シリーズのおかげで、頭の中の世界地図が段々と埋まってきました。
次に聞きたいのは、アフリカやインドあたり。
早くオーディオブックになってくれないかな……。