Kindleに有料の英英辞典を導入したら洋書を読むのが快適に。学習者向けの辞書を選ぶべし!

半年ほど前から、Kindleに有料で購入した英英辞典を導入して使っている。これが非常に快適で、洋書を読む際のストレスが大幅に低減された。購入したのはMerriam-Webster's Advanced Learner's Dictionaryで、4000円近くした。それなりに値は張ったけれど、普段の読書で単語を調べる頻度を考えれば、もうとっくに元は取れたと思う。

Kindleで洋書を読む習慣がない人にとっては、無料の辞書が使えるのにわざわざお金を出して辞書を追加するなんて、理解できないかもしれない。しかし、デフォルトで入っている英英辞典はなかなかに不便なのである。


Kindleで無料でダウンロードできる英英辞典は、Oxford Dictionary Of EnglishとThe New Oxford American Dictionaryの2つ。どちらも有名な出版社のもので決して悪い辞書ではないのだが、実用面で残念なポイントがある。

まず、Oxford Dictionary Of Englishの方は、Kindleの辞書機能で開いた場合、単語の読み方(発音記号)が表示されない。僕は意味と同じくらい発音を重要視しているので、これは致命的な欠点である。日本語の小説で漢字の読みがわからないとモヤモヤするように、英語でも知らない単語を調べたとき、発音が不明なままだと引っかかりが残る。

一方、The New Oxford American Dictionaryでは発音は表示されるものの、タイトル通りアメリカ英語版の辞書のため、イギリス英語に弱い。ロアルド・ダールやカズオ・イシグロなどのイギリス文学を読むときはたびたびイライラさせられることになる。

そして、Oxford Dictionary Of EnglishとThe New Oxford American Dictionaryに共通するのは、どちらもネイティブ向けの辞書という点である。英語圏の人が利用するのを想定して作られているため、語義の説明に難しい単語が容赦なく登場する。また、用例には小説や論文から切り取ってきた生の英文がそのまま掲載されている場合が多く、単語のニュアンスを把握するのに苦労する。


Merriam-Webster's Advanced Learner's Dictionaryでは、上記のポイントがすべてクリアされていた。発音はきちんと載っているし、アメリカ英語もイギリス英語もカバーされている。学習者向けの辞書のため、語義の説明に使われる単語に知らない単語が出てくることはほぼ無く、用例もわかりやすく工夫されている。

Kindleの辞書機能で利用できる英英辞典は他にもあるが、大切なのは「学習者向け」の辞書を選ぶことだと思う。「学習者向け」と聞くと、なんだかレベルが低くてぬるい気がしてしまい、積極的には手が伸びないかもしれない。しかし、英語を母国語として使っていなければ、みな等しく「学習者」だ。快適に英語を学びたいなら、無駄なプライドは捨てるのが吉である。



さいごに

Merriam-Webster's Advanced Learner's Dictionaryはとても気に入っていて、暇なときは知っている単語も調べて、どんな語義や用例が書かれているのか確かめている。

Kindleで洋書を読み始めてから数年間、無料のデフォルト辞書と格闘してきたが、こんなに違いがあるならもっと早く学習者向け英英辞典を買えばよかった。

ちょっぴり出遅れた感はあるけれど、これからは手に入れた辞書を武器に、英語読解の長く険しい道のりを突き進みたい。


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