西野亮廣『魔法のコンパス』を読んだ感想。テレビ芸人からの転身の軌跡がよくわかる。

魔法のコンパス_西野亮廣


西野亮廣さんの『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』を読みました。

文庫版の『新・魔法のコンパス』に比べて、西野さん自身の個人的なエピソードが多め。

いつの間にかすごい人になっていた西野さんの変貌の謎が、ようやく解けました。

あらすじ・概要

キングコングの西野亮廣さんが、これからの時代の生き方や仕事について語った本。

どうすればお金が集まるのか、商品が売れるのか、実体験をもとに考察しています。

絵本製作のきっかけや、クラウドファンディング成功の秘訣など、気になる裏話が満載。

西野さんの思考と活動の軌跡がよくわかる一冊です。


感想・レビュー

懐かしい「はねるのトびら」

個人的に興味深かったのが、「はねるのトびら」についての話。

僕は毎週見ていましたが、お笑い界のスターを生み出そうと、フジテレビが気合を入れて作った番組だとは知りませんでした。

たしかに面白かったけど……

特定の芸人が一躍有名になるような番組ではなかった気がします。


西野さんは、番組が人気になっても自分がスターになれなかったから別の道を探し始めたそうですが、先見の明がありましたね。

スマホ全盛の今の時代、テレビだけで大物になること自体に無理があります。


ただ、視聴者としては、番組終了時が一番ショックだったので、それよりずっと前に勝負がついていたというのは意外。

テレビは視聴率さえ取れればOKってわけじゃないんだなあ……

クラウドファンディング成功の秘密

クラウドファンディングに関しては、西野さんならではの攻略法が記されていました。

それは、SNSで1人1人に直接メッセージを送って、寄付(投資)を呼びかけるというもの。

僕は西野さんがクラウドファンディングに成功したのは、単に知名度と話題性があるからだと思っていたので、裏で地道に努力していたことに驚きました。

普通に宣伝するより効果的なのは当たり前ですが、わかっていても実行するのは難しいですよね。


SNSは双方向性が魅力とはいえ、有名人と個人的なやり取りができるのは、まだまだ貴重な体験。

そこをうまく利用する西野さんは、お笑い芸人なだけあって、人の心を読む感覚が鋭いのだと思います。


そういえば、西野さんは最近、音声アプリのVoicyでも発信を始めましたね。

登場していきなりランキング1位になっていてびっくりしました。

オンラインサロンへの導入の仕方が絶妙で、なんとも言えない……


参考:Voicy(ボイシー)公式サイト

絵本はどんな話?

西野さんといえば絵本のイメージが強いですが、僕はまだ一冊も読んでいません。

いやー、気にはなるんですけどね。

本屋さんで立ち読みしようとしたら、絵本にしては珍しく、ビニールのカバーがかかっていたので断念しました。


一番読んでみたいのは、デビュー作の『Dr.インクの星空キネマ』。

いきなり152ページ分の話と絵を考えられるのはすごい才能ですよね。

制作に4年以上かかった絵本は、一体どんな内容なんでしょう?
話題になった『えんとつ町のプペル』は、「絵本」と呼ぶには絵のクオリティーが高すぎ。

個人的には、手書きっぽい雰囲気の方が、暖かみがあって好みです。

こちらは小説化されるみたいなので、僕は文章で読もうかな。


さいごに

西野さんの言葉は、どれもきちんと行動を伴っていて、読んでいて説得力がありました。

ビジネスがうまい人はたくさんいますが、絵本や漫才など、自分で商品(コンテンツ)を生み出せるのは珍しい。

これから一体どんな挑戦をするのか、次の一手が楽しみです。


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