【洋書】J.K. Rowling『Harry Potter and the Chamber of Secrets』を読んだ感想。12歳の少年にはハード過ぎる冒険。

【洋書レビュー】J.K. Rowling『Harry Potter and the Chamber of Secrets』を読んだ感想。12歳の少年にはハード過ぎる冒険。


Kindle UnlimitedでJ.K. Rowlingの『Harry Potter and the Chamber of Secrets』を読みました。

「ハリー・ポッター」シリーズの2巻目、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の英語版です。

ハラハラさせる展開で、自分史上最速ペースで洋書を読み切りました。

ドビーにはイライラしたけど……

物語の中盤までは、ハリーの行動を逐一邪魔するドビーに対してイライラしながら読みました。

「学校に行かせたくないだけならもっと他に手があるだろう!」と、非常に腹立たしかったです。

ロンが面白く皮肉ってくれるのが、せめてもの救いでしたね。


ただ、実際にドビーのおかげでハリーの命が守られたのは事実。

「禁断の森」でロンとハリーが蜘蛛の群れ(Aragogの家族)に食べられそうになったとき、助けに来たのは、二人が乗ってきた車。

もしドビーが汽車に乗るのを妨害していなかったら、そこに車は存在せず、悲惨な結果になっていたわけです。

ドビーの行動もちゃんと伏線になっていて、よくできた話だなと思いました。


バシリスクの犠牲者たち

「the chamber of secrets(秘密の部屋)」のモンスターの正体は、ひと睨みで人を死に至らしめるBasiliskでした。

しかし、ホグワーツの面々は、直接その姿を見ることなく、石化止まり。

・Colin → カメラ越しでセーフ
・Justin → Nick(幽霊)越しでセーフ
・Nick → 一度死んでるからセーフ
・Hermione → 鏡越しでセーフ
・Ravenclawの女の子 → 鏡越しでセーフ
・Mrs.Norris → 水に映った姿を見てセーフ
・Myrtle → 直視して死亡

といった感じで、意外にも死者は一人も……

いや、Myrtleだけ不憫!

ここまで仲間外れだと、長年の間成仏できない気持ちもわかりますね。


ハリーとの戦いを見るに、バシリスクの殺傷能力は眼光がなくても十分高いので、マートルの他に死人が出なかったのは奇跡。

主人公のハリーに限らず、魔法学校に選ばれた生徒たちは、みな不思議な力を授かっているようです。


ちなみに、「嘆きのマートル」は、英語だと「Moaning Myrtle」。

下手に発音すると「Morning Myrtle(朝のマートル)」に聞こえるので気を付けましょう。


ヴォルデモート卿の名前の由来

今作の敵は、Voldemortが日記帳に宿した過去の記憶。

悪の大魔法使いも生まれはそんなに特別ではなく、Muggleの血を引いているのは意外でした。

本人の口から直々に出自を語ってくれて、なんとも親切な悪役です。


また、言われるまで気がつかなかったのが、「Voldemort」という名前の由来。

「TOM MARVOLO RIDDLE」を並び替えると「I AM LORD VOLDEMORT」になるなんて、発想が天才じゃないですか?


一応、名前にアルファベットの「I」、「A」、「M」の3文字が入っていれば、同様のアナグラムは可能です。

僕のブログネームの「はしもり」も、

Hashimori → I am Sir Hoh

みたいに変換できます。

まあ、さすがに「Hoh卿」は無理があるかな……。

みなさんも身近な人の名前でぜひ試してみてください。


魔法の呪文が続々

「the Chamber of Secrets」では、ハリーの学年が上がったこともあり、登場する呪文の数が一気に増えました。

僕の好きな魔法は、以下の3つ。

Expelliarmus(相手の武器を取り上げる)
Lumos(杖の先に明かりを灯す)
Obliviate(記憶を消し去る)

若干地味ですが、Lumosが一番実用的で役に立ちそう。

Obliviateは、映画の『メン・イン・ブラック』に出てくる記憶を消す装置(ピカッとするやつ)を思い出しました。


魔法の呪文に関しては、文章だけだと正確な発音がわからないのがもどかしいところ。

やっぱり一度は映画やAudible(オーディブル)で音声を聞いて確かめないとダメですね。

1巻目に出てくる「Wingardium Leviosa」みたいに、どの呪文もハーマイオニーが唱え方のコツを解説してくれたら最高です。


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さいごに

今作は、ハリーが蜘蛛の餌食になりかけたり、腕の骨が無くなったり、バシリスクの毒牙に貫かれたりと、12歳の少年にしてはハード過ぎる内容でした。

これが主人公の宿命ってやつか……。

1冊で1年ずつ成長するハリーたちの活躍をこれからも見守りたいと思います。


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