「フロー型」の本が多すぎる。本屋さんで感じる書籍の変化。

ブログには「フロー型」の記事と「ストック型」の記事があると言われます。

「フロー型」とは、スポーツの試合結果や芸能ニュースなど、一時的にしか価値のない情報を扱った記事。いわゆる時事ネタです。

一方の「ストック型」は、英語の学習方法やストレッチのやり方といった、時間が経ってから読んでも問題のない、普遍的な記事が該当します。


一般的に、ブログで推奨されるのは、ストック型の記事。

書いた記事が使い捨てにならず、資産として積みあがっていくのが魅力です。

しかし、現在ではSNSの普及で情報の拡散が容易になり、フロー型の記事でアクセス数を集めて広告収入を得るスタイルも強くなってきました。


フローな本が増えてきた

最近、本屋さんに行くと、この「フロー型」の本が異常に増えている気がします。

たとえば、コロナ関連の本。感染が治まったら一冊も売れないだろうな、というテーマの書籍が多数並んでいます。


ブログの場合、フロー型の記事の特徴は、極端な主張をしたり、釣りタイトルをつけたりなど、ついクリックしたくなるような工夫がされていること。

もちろん真面目な記事もありますが、どちらかというと、内容よりアクセス重視の書き方。

「いいね」をもらうために、ツイッターに過激な動画をあげるのと一緒です。


本屋さんで平積みされたビジネス書を見ると、こうした、中身ではなく印象で勝負する風潮が、出版業界にも押し寄せているのを感じます。

僕は、本を読むのが好き。その理由は、あるテーマについての体系だった情報を得られるからです。

フロー型に徹した本は、大々的に宣伝されることが多いですが、ただ手に取られることが目的になっていないか、内容が蔑ろにされていないか不安。

読むごとに頭の中に知識と思考が蓄えられていくような、しっかりとした「ストック型」の本が埋もれてしまわないように、本屋さんには適切な目利きをお願いしたいです。


さいごに

ブログで書いたフロー型の記事は、一定期間を過ぎると全くアクセスが無くなります。

賞味期限切れの食品であればそのまま廃棄になりますが、書籍の場合、売れ残った本は、一体どう処理されるのでしょう?

どこかの倉庫の片隅で売り時を逃した本が積み上がっているのを想像すると悲しいです。