終わりなき食道のバルーン拡張

病院で食道のバルーン拡張術を受けてきた。3年以上続けているのでさすがに慣れた、と言いたいところだが、いまだに恐怖心が消えない。

狭くなった食道にバルーンを挿入し、少し血が出るくらいまで膨らませてキープ。しばらくしたらバルーンを収縮させ、位置を変えてまた膨らませてキープ、の繰り返し。やってることだけ聞いたらただの拷問だし、実際トラウマ級につらい。病院の予約が入っている1週間前くらいから生きた心地がしなくなってくる。

しかし、今回は鎮静剤が効いたのか、治療中の記憶が全くない。「お薬入れますね~」という声を聞いてから意識が飛び、気がついたら安静のためのベットの上、という理想的なパターンだった。いつも「眠くなるお薬」を使われるが、ここまでぐっすり眠ったのは初めてかもしれない。意識が戻ると喉や食道にはしっかり痛みが残っていて、拡張中によく目が覚めなかったなと感心した。

安静後に受けた説明によると、やはり最初は胃カメラが通らず、拡張を実施したとのこと。「スムーズに通れば拡張はしませんから」という先生の希望的観測は現実にはならなかった。苦労して拡張を行っても、半年~1年経つとまた細くなってしまう。薄々覚悟はしていたが、たぶん終わりなき戦いになるのだろう。

検査画像を見せてもらうと、いつもに比べて食道が血まみれになっていなかった。前回は出血がひどすぎて追加で薬を使ったらしく、先生も慎重になったのかもしれない。拡張後の画像はどうしても痛々しい様相だったが、拡張前があまりにも狭すぎるので、しょうがない。食道が裂けなかっただけでも良かったと思おう。

以前から気になっているのは、単に食道が狭いだけでなく、のどにカンジダがあったり、随所に炎症性のポリープが発生していることだ。口から胃にたどり着くまで、口→カンジダ→狭窄→ポリープ→狭窄→ポリープ→胃、となっていて、ぱっと見だと狭窄よりそれ以外の部分の方が治療が必要な状態に見える。

果たして、クローン病でここまで食道にトラブルを抱えている患者が他にいるのだろうか?僕は潰瘍性大腸炎からクローン病に診断が変わったので、自分の病気を両者の総称である「IBD(炎症性腸疾患)」と呼ぶことが多いが、食道の症状のひどさを考えると、「腸疾患」というのも語弊があるような気がしてくる。

なんだかいろいろ面倒だが、きっと担当の先生も厄介な患者に当たってしまったと思っているに違いない。見捨てず対応してくれる病院の方々に、感謝の気持ちを忘れないようにしたい。


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