年に1度の定期健診を受けてきた。当日の流れや検査の内容を記録しておく。

会社の定期健診に行ってきた。できればキャンセルしたかったが、一応義務になっているのでしょうがない。

この記事では、来年以降に備え、当日の流れやどんな検査をしたかを記録しておく。


会場にたどり着くまで

事前の案内に記載された受付時刻は10:45。去年は10:00だったから、少し遅い。

健康診断当日は朝ご飯抜きなので、なるべく早い時間帯がよかったが、時間は病院側が指定するためどうしようもない。ただ、時間が遅めだったおかげで電車はすいていた。

会場は健康診断専門の病院。去年と同じ場所だったが、迷いそうで不安だったので、かなり余裕を持って家を出た。

予想は見事的中。最寄り駅で出口を間違えて大幅にタイムロス。会場にたどり着いたのは受付時刻の5分前だった。


受け付けの後、更衣室へ

受付カウンターで事前に記入した問診票をわたすと、名前を呼ばれるまで近くの椅子に座って待機するよう言われた。去年はここで20分ほど待たされたので、暇つぶし用に英語の語彙本を持ってきた。

しかし、見たところ明らかに人が少なく、5分もたたず名前を呼ばれた。曜日や時間帯によって込み具合が違うみたいだ。

受付で、ロッカーの鍵と尿検査用のプラスチックコップ、靴を入れるためのビニール袋を渡された。着替えは不要で上着だけ脱げはよいとのこと。案内を受けて更衣室に向かった。

ロッカーは幅が狭く、大きい荷物を持っていたら入らなさそうだった。とりあえず指示通り上着を脱ぎ、靴をスリッパに履き替えた。特に注意を受けなかったため、腕時計や財布は身に付けたまま検査に向かった。


待ちスペースの様子

待ちスペースにいた患者の数は40人前後。コロナのせいで並べられた座席は一つおきにしか座れないようになっており、ほとんど埋まった状態だった。

周りを見渡すと、男性の大部分は私服。ちらほら上下、あるいは下だけが検査着の人がいた。一方で、マンモグラフィーの検査があるからか、女性はほぼ検査着。検査着はデザインがかわいらしく、そのままパジャマとしても着られそうだった。

待ちスペースはどの検査も共通。更衣室を出て最初にトイレで尿を提出し、それからは空き状況に応じて各検査に呼ばれるシステムだった。待ちスペースの前方には大きなテレビがあり、バラエティー番組やニュースが流れていた。


各検査の内容

① 尿検査

健康診断で一番気がかりだったのが尿検査。尿は会場で採取するため、いつでもおしっこを出せるちょうど良い状態で検査に臨まなければならない。直前にトイレに行けないのはもちろん、漏らしそうになっても困る。コンディションの調整に腐心した。

悩んだ末、自宅で最後にトイレで用を足したのは朝7時過ぎ。検査時に無事放尿できた時にはホッと胸をなでおろした。

会場のトイレは尿検査専用で、入り口に尿を提出するカウンターが設けられていた。カウンターのトレイに尿入りのコップを置くと、名前の確認もなく、外の待ちスペースで次の検査を待つよう言われた。

コップに書かれた番号で患者を管理しているらしく、ファイルも何も渡されなかった。

② 身長・体重

受付がスムーズだったので、「今年は早く検査が進むのでは?」と期待したが、尿検査の後20分以上待たされた。もしかして忘れられているのではないか、と不安になり始めたときに名前を呼ばれ安心した。

身長・体重測定で使われた装置は、両方が同時に測定できるタイプ。上から測定器が降りてきて、頭に当たるとまた戻っていく。一瞬で身長を測られてしまうので、姿勢を崩さないよう気を付けた。

身長は昨年と変わらず、体重は少し減っていた。クローン病を悪化させないために食事を少なめにしているが、このまま体重が落ちるとまずい。どうにかして安全に太れるよう作戦を練り中だ。

身長・体重を測った後にファイルを渡され、その後の検査は自分でファイルを持って回ることになった。

③ 採血

血液検査は危惧した通り、すんなりとは終わらなかった。

まず、左腕に針を刺されたが、失敗。針を血管に入れるために刺した状態で動かされるのが痛かった。2回目はもう一度左腕。うまくいったかと思いきや、途中で血が出なくなり断念。担当していたのはたぶん新人さんで、ベテランっぽい人が応援にやってきた。

腕をぺしぺし叩かれたり、下にさげてぶらぶらしたりしたが、両腕とも血管が出ず。いったん他の検査に行って、その間カイロで温めてはどうかと言われた。

しかし、これまでの経験上、温めても状況は変わらないので、そのまま3回目をお願いした。

ベテラン看護師は悩んだ末に、右腕の血管を選択。血の出る速度は明らかに遅かったが、何度も手をグーパーしてどうにか必要量の血液をしぼりだした。

戻ってきた新人さんに申し訳なさそうに謝られ、次の検査に向かった。

④ 胸部レントゲン

検査室に入ると、トレーナーを脱ぐように言われた。ズボンや腕時計はそのままで大丈夫だった。

シャツ1枚の状態で、装置の上にあごを乗せる。両腕で装置を抱きかかえるようにして胸を付ける。

「ゆっくり息を吐いて、吸って。はい、そこで息を止めまーす」

過去何度も聞いたセリフを言われ、パシャリ。きっと問題なく撮れたはず。

⑤ 視力検査

視力検査は顕微鏡みたいな装置をのぞき込んで行うタイプだった。

左から順に段々と小さくなっていくランドルト環の向きを答えていく。わからなくなったところで終了。左右の矯正視力だけ検査された。

僕の目はメガネをかけていても、ものが2重にダブって見える。それでもランドルト環の向きはわかるので、結果は予想よりひどくなかった。

裸眼視力は測られなかったが、たぶん絶望的に悪い。知らない方が幸せだろう。

⑥ 聴力

電話ボックスみたいな装置に入り、左耳が青色、右耳が赤色のヘッドセットを装着。音が鳴ったらボタンを押すように言われた。

左右それぞれ高い音と低い音が流れ、すぐに検査終了。

あっという間に終わったが、閉所恐怖症の人は少し怖いかもしれない。

⑦ 心電図

検査台に仰向けになり、服を持ち上げて胸が見えるようにする。左右の腕も服をまくって、それぞれに電極を付けられた。

「普段通りの呼吸で、深呼吸にならないようにお願いします」

いつもどうやって呼吸していたのか、意識するほどよくわからなくなる。結局、不自然な浅い呼吸になってしまった。

機器から吐き出された記録用紙を見た担当は怪訝な顔をした。

「電極が外れてました。すみません」

痩せすぎて挟む肉がないせいか、わき腹についていた電極が取れていた。改めて電極を付け直し、2度目は無事に心電図を記録することができた。

⑧ 腹囲

服をまくり上げ、担当の人がメジャーでおなか周りを測定。息を吐いたところで測られたが、自分のさじ加減でかなり結果が変わるんじゃないかと思った。

今回の測定値は去年に比べて5cmほど短くなっていた。「痩せましたね」といわれたが、もともと細いおなか周りがさらに細くなって、自分としてはあまりうれしくなかった。

どうにかして太らないと、冬の寒さに耐えられない。来年は「太りましたね」と言われるように方法を模索したい。

➈ 問診・血圧

定期健診では、看護師が担当する「問診」と医師が担当する「診察」の項目が別々に設定されていた。血圧は問診の際に看護師の前で測ることになっていた。

測定はトレーナーの上からでよく、採血していない方の腕を出すように言われた。

「2回失敗された左腕と最終的に採血できた右腕、どっちがいいですか?」

「とりあえず左腕にしておきましょう」

というわけで左腕で測定を行い、いつも通り低めの血圧が表示された。めまいがしないか聞かれるが、普段から低い血圧で生活しているので問題ない。

一応「問診」という項目であはあるが、受付で提出していた問診票をざっとチェックしただけで、とくに詳しい話はせず、次の「診察」へ案内された。

⑩ 診察

担当は女性の医師で、問診票を眺めたのち、去年から変わりないかと聞いてきた。既往症として「潰瘍性大腸炎」、治療中の病気として「クローン病」と記載していたため、おなかの調子についても尋ねられた。

その他、ちゃんと食事は摂れているかなどいくつか質問されたが、とりあえず大丈夫と答えておいた。

聴診器でおなかの音を聞かれるときは、シャツの上からで大丈夫だった。今どきの聴診器は性能が高いのかもしれない。

健診の項目は診察が最後だったので、そのまま最終受付に行くよう言われた。


健診終了

最終受付でファイルを提出すると、気分が悪くないかを確認され、健診終了。「お疲れさまでした」と言われ、長く感じた健診もついに終わりを迎えた。

更衣室を出て時間を確認すると、12:15だった。受付時刻から大体1時間半ほどで検査が終わったことになる。

健診の後、駅近くの本屋をのぞいてから帰宅。せっかくなので本当はもっと駅中の店舗を見て回りたかったが、おなかがすき過ぎて体力が持たず断念。家にたどり着き、お昼ご飯を食べたのは午後2時前くらいだった。


さいごに

僕はクローン病の治療で定期的に通院しているため、わざわざ健康診断に行く意味はあまりない。

しかし、尿検査や心電図をする機会はめったにないし、いろんな検査をまとめて行うのは面白い。

採血の傷跡は残ったが、健診は無事終わった。結果が届くのを楽しみに待とう。


関連記事:
IBDで入院中に病院食で出された懐かしのジュースたち。おなかが治ってからおいしく飲みたい!