読む前に映画化キャストを目にしてしまった朝井リョウの『正欲』

朝井リョウの『正欲』が文庫化した。ずっと気になってはいたが、単行本だと高いので、文庫化したら買って読もうと思っていた作品。新聞の広告を見て「ついにこのときが来た」と喜んだ。

しかし、本の宣伝文を読んで、固まった。

「稲垣吾郎、新垣結衣出演で、この秋映画化!」

やめてくれーっ、本を読む前にキャストのイメージを植え付けるのはやめてくれーっ!

時すでに遅し。一度目にした二人の顔の画像を頭から排除することはもうできない。(「稲垣」と「新垣」の「ガッキー」コンビで無駄に語呂がいいのが余計に……)

こうなったら、やれることはただ一つ。これ以上CMなどで映画の情報が流れる前に、できるだけ早く作品を読み、自分の中での登場人物のイメージを確立する。それしかない。

僕は普段なら休日にしか行かない書店に、仕事帰りに立ち寄り、さっそく本を買った。さあ読むぞ、というところで、この文章を書いている。

小説を映像化するのは、本が文庫化してしばらく経ってからにしてほしい。ただそれだけ言いたかった。

たしかに、作品が話題のうちになるべく早く映像化したい気持ちはわかる。でも、文庫化と同時に映画化発表は早過ぎない?最初から本に映画化専用帯がついてて逃げ場がないよ(泣)

帯に載っているガッキーコンビの顔写真を書店のブックカバーで覆い隠して、今から小説を楽しみます。


朝井リョウ (著)


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