【2020年4月】今月読んだ本の感想まとめ。本屋も図書館もお休みなので、Kindleで読書。

【2020年4月】今月読んだ本の感想まとめ。本屋も図書館もお休みなので、Kindleで読書。


4月が終わり、2020年もあっという間に3分の1が過ぎました。

厄介なコロナのせいで気分が沈みがちですが、本を読んでテンションを上げていきましょう!

というわけで、今月も本の感想を書いていきます。

※補足
タイトルの後ろに「Kindle Unlimited」とつけているのは、AmazonのKindle Unlimitedで読んだ作品です。Kindle Unlimitedの対象は定期的に変更されるので、ダウロードの際は価格の表示に注意してください。
Kindle Unlimited公式サイトはこちら


先月の感想:【2020年3月】今月読んだ本の感想まとめ。無職じゃなくなったけど読書記録は続けます。


本の感想(2020年4月)

最後の医者は雨上がりの空に君を願う(上)

二宮敦人さんの『最後の医者は桜を見上げて君を想う』の続編です。

友人の願いを叶えるため手術を強行した、福原と桐子のその後が描かれています。


1つ目の短編のテーマとなっていたのが、HIVとエイズ。

病院に行くか行かないかで明暗が分かれる展開で、「HIVはきちんと治療さえ受ければ怖くない」というメッセージが込められている気がしました。

僕はHIVといえば、高額な治療代がかかり、大量の薬を飲まなければならないというイメージだったのですが、全くの誤解だと知り反省。

ある意味僕のクローン病の方が面倒なんじゃないかと、ちょっと複雑な気分です。


2つ目の話は下巻に続いていたので、そちらに感想を書きます。

最後の医者は雨上がりの空に君を願う(下)

上巻から続く短編は、幼い日の桐子の話。

ネタバレになるので詳しくは書けませんが、過去編の作り方がうま過ぎて引くレベルでした。

桐子と福原、それぞれの信念が生まれた理由がしっかり説明されていて、『桜を見上げて……』だけで読むのを止めなくてよかったです。

最後の話もシリーズの完結にふさわしいラストで、清々しい「終わった感」を味わえました。


下巻で心に刺さったのは、医者たちに大きな影響を与えた、絵梨さんという女性のセリフ。

「あなたの中に希望がないなら、そばにいる誰かの中に、希望はこっそり隠れてる」

彼女の言葉遣いは独特で、目で文章で読んだだけなのに、明るくて芯のある声が、今も耳に残っています。

スタープレイヤー(Kindle Unlimited)

34歳、無職の女性が、突如異世界へと飛ばされ、10の願いを叶えられる「スタープレイヤー」として新たな人生を歩み始める物語。

あらすじだけ読むと最近流行りの「異世界転生もの」っぽいですが、人間の暗い負の側面が描かれていて、そう簡単にはファンタジーに浸らせてくれません。

主人公が特殊なスキルを得るわけでもなく、願いが尽きればただの人なので、全然万能感がなく、終始ハラハラしながら読みました。

願いの数が10個しかないのが心もとない……。

もし僕だったら、他のスタープレイヤーに捕まるのが怖くて、初期の段階で安楽死を願ってしまいそうです。


驚いたのは、主人公が建てた国の名前が「麗和(れいわ)」だったこと。

この小説が出版されたのは「令和」の元号が発表される前ですが、壮大な風刺なのかと思いました。

ここぞというタイミングで漢字2文字の国名を出してくるあたりに、作者のセンスが光っています。


しかしながら、作中で提示された謎の答えが最後まで明かされなかったのは、少しがっかり。

なぜ主人公が選ばれたのか、フルムメアは一体何者なのか、元の世界に戻るとはどういうことなのか。

ファンタジーに説明を求めるのは無粋かもしれませんが、疑問が解消されないともやもやします。

続編の『ヘブンメイカー』では、ここら辺の真相も詳しく書かれているのかな?

宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃

京大の望月教授がABC予想を証明したとする「IUT理論」について、一般向けに書かれた解説書です。

サイモン・シンの『フェルマーの最終定理』のようなドキュメンタリーではなく、IUT理論の考え方や意義を、できるだけわかりやすく伝えようという趣旨の本。

ニュースで論文の査読に8年かかったと話題になっていたので、気になって読みました。

終わり際に突如話が難しくなって面食らいましたが、望月教授が何をしたいのかはなんとなく理解できてよかったです。


僕が衝撃を受けたのは、ABC予想からフェルマーの最終定理を導く手順の簡単さ。

あの超難解な定理がたった数ページであっさり証明できるという事実に、ABC予想の持つ破壊力の大きさを感じました。

IUT理論はまだ数学者の間でも賛否両論あるみたいですが、いつか広く認められたとき、数学の世界がどう変わるのか楽しみです。

失はれる物語(Kindle Unlimited)

Kindle Unlimitedで発見した、乙一さんの短編集。

乙一さんは他ジャンルでもホラー寄りの作風なのでびくびくしながら読みましたが、今回はセーフ!

悲しくて切ない作品はあっても、そこまで怖い話はありませんでした。


独創的な設定の短編が並んでいる中で、表題作の「失はれる物語」はとくに異質。

僕の頭の中のイメージでは、ずっと暗闇の中に右腕だけが浮かんでいて、最後にはそれすらも消えてしまいました。

音も光もない静寂が、あたりを包む……。

奇書の世界史(Kindle Unlimited)

作者の意図を超えて世界に大きな影響を与えた「奇書」について書かれた本です。

紹介されているのは、池上彰さんの『世界を変えた10冊の本』で取り上げられているような有名な本ではなく、名前すら聞いたことがないマイナーな書物ばかり。

知識として役立つかは微妙ですが、歴史の「ちゃんとしてない」部分が垣間見えて面白かったです。


番外編の『天体の回転について』では、今までぼんやりとしか知らなかった天動説から地動説への変遷について、「誰が」「何を」したのかが具体的に述べられていて、「へー」連発。

コペルニクスやガリレオ以外にもたくさんの人物が関わっていて、パラダイムシフトは単なる発想の転換とは別次元のレベルのものなんだなぁ、と実感しました。


あと、秀逸だったのが、ルートポートさんの解説。

登場した書物にまんべんなく触れつつ、本書の主題がきれいにまとめられていて、読み応えのある文章になっていました。

僕のブログでも、こんな風に本の感想が書けたら理想的です。

時間はどこから来て、なぜ流れるのか?

AmazonのAudible(オーディブル)で見つけて衝動買いしてしまった、「時間」がテーマのブルーバックス。

現代の物理学において、時間の概念がどのように考えられているかが語られています。

オーディオブックで相対性理論や量子力学の話を聴いていると、まるで大学の教授から講義を受けているみたいでした。

Audible公式サイトはこちら


興味深かったのは、ビックバンの時点でその後の未来はすべて決定されているのか、との問い。

複数の説があるみたいですが、僕は「何が起こるかはその瞬間まで確定しない」という考え方が好きです。

この本では、タイムパラドックスやワームホールなど、SFチックな話題についても真剣に議論されていて、時間の性質をさまざまな視点から考察することができました。


ただ、わかりやすい図や例えが用いられているものの、内容はかなり高度で、腑に落ちない点もちらほら。

時間に関しては他にも気になる本がいくつかあるので、もう少し勉強して、自分なりに納得のいく説明ができるようにしたいです。


さいごに

緊急事態宣言の影響で、僕の住む地域では大型の書店が軒並み休みになってしまいました。

Kindleがあるとはいえ、本屋さんに行けないのはやっぱり寂しいですね。

一日でも早く、平和な日常が戻ることを祈ります。


関連記事:【比較】AmazonのAudible(オーディブル)とKindle Unlimitedはどっちがいい?それぞれのメリット・デメリットまとめ。

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