【50音エッセイ】第2回 「犬の散歩」について

50音順にテーマを決めてエッセイを書いていくコーナー。

第2回は「い」の「犬の散歩」について。


「犬の散歩」について

近所に愛犬家が多く住んでいるようで、夕方に外を歩いていると、犬を散歩させている人と頻繁にすれ違う。

僕自身は犬は飼っていないが、傍から眺めるのは嫌いではない。ただ、じゃれられたり舐められたりして衣服が汚れると面倒なので、出くわしたときは車道に降りるなどして道を譲る。噛まれたり吠えられたりすることについては、今までに経験がないせいか、不思議と恐怖を感じない。どちらかというと飼い主に話しかけられる方が怖い。かわいいワンちゃんですね、なんて言えない。

より大回りして接近を避けたくなるのは、犬を散歩させながらタバコを吸う人。初めて遭遇したときは、動物好きと喫煙者のイメージが重ならず、ショックを受けた(「愛犬家」と「愛煙家」と書けば一文字違いだけど)。単純に歩きタバコが迷惑なのはもちろんだが、犬も副流煙で健康を害するのではないかと心配になる。優秀な嗅覚がタバコの臭いでダメになってしまうはいたたまれない。

犬を飼っていない側の人間として気になるのが、散歩時の排泄物の処理の仕方。糞に関してはスコップやビニール袋を使って回収している姿をよく見る(放置されている糞もよく見る) 。問題はおしっこの方だ。吸引機で吸い取るわけにもいかないけれど、何かしら決まった対処方法があるのだろうか。

実際に目にしたことがあるのは、おしっこの上からボトルに入った液体(おそらく水)をかけるパターン。肩くらいの高さから、まるで職人のように洗練された動きで手首のスナップをきかせ、おしっこめがけ液体を振りまいていた。元のおしっこは多少薄まるのかもしれないが、被害面積は明らかに拡大しており、その場は迷わずUターンした。

ネットで調べてみると、事前にトイレを済ませるなどして、そもそも散歩中におしっこをさせないことが、最近のマナーらしい。ただ、出先で見事な片足立ちを見せつけられる機会の多さから、犬の尿意をコントロールすることの難しさがうかがえる。別に僕の敷地におしっこをかけられているわけではないので、目くじらを立てるのはやめておこう。


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