いよいよ本格的な「読書の秋」かと思ったら、突然夏日を記録したりして、季節感がめちゃくちゃだった11月。
気温の変化に翻弄されているうちに、気づけば2020年も残すところあと1か月になりました。
時の流れの早さを感じながら、今月も本の感想を書いていきます。
※補足
タイトルに「Kindle Unlimited」と付けているのは、AmazonのKindle Unlimitedを利用して読んだ本です。
読書記録(2020年11月)
池上彰の世界の見方 アメリカ(Audible)
池上彰の世界の見方 アメリカ: (小学館) Audible版 – 完全版
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Audible(オーディブル)で毎月1冊ずつ聴くのが恒例になっている、「池上彰の世界の見方」。
今回は、メジャーな国過ぎて後回しになっていた「アメリカ」編を選びました。
ちょうどバイデンさんとトランプさんが大統領選で熾烈な争いを繰り広げている真最中で、この本のおかげで楽しくニュースを見ることができました。
個人的に「世界の見方」シリーズで一番興味があるのは「インド」編なのですが、残念ながらまだAudible版は出ておらず……。
いつもナレーションを担当している白川周作さんが忙しいのかもしれませんね。
音声化されるのを待つか、普通に本を買って読むか迷います。
残酷な進化論(Kindle Unlimited)
僕たち人間の体がどのように進化してきたのか、他の生物種との比較を交えて考察されています。
いろいろな生き物の体の仕組みを知り、人体で採用されているシステムは、あくまで数ある選択肢の一つに過ぎないのだと実感しました。
それにしても、鳥の身体機能は合理的。
肺も老廃物の捨て方もよくできていて、人間がすごく不器用に見えてきます。
新卒で給食のおばさんになりました(Kindle Unlimited)
専門学校卒業後、新卒で病院の調理師になった著者のコミックエッセイ。
たくましいおばちゃんたちに囲まれて仕事と格闘する様子が、かわいらしい絵で描かれていました。
病院だと、学校の給食と違って1日に3回食事を用意しなくてはならず、患者さんの疾患に応じた作り分けも必要で準備が大変ですね。
僕の場合、入院したときはいつもIBD専用のメニューだったので、一度は普通の病院食も食べてみたいです。
危険なビーナス
危険なビーナス (講談社文庫) [ 東野 圭吾 ]
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ドラマを見ている母に頼まれて購入しました。
倫理観の危うい研究者が出てくるのは、東野さんの小説ではおなじみの展開。
現実の科学とSFの境界ギリギリのテーマ設定には熟練の技を感じます。
結局、犯人も楓の正体も最後に答えが明かされるまでわからなくて、ミステリーはいくら読んでも推理力が上がらないなあ、と思いました。
個人的に、この作品はタイトルと内容があまり合致していないように感じるのですが、どうでしょう?
といっても、別に代替案があるわけではないんですけどね。
「危険なビーナス」よりぴしゃっと来る題名が何かあるはず!
未来に先回りする思考法(Kindle Unlimited)
未来に先回りする思考法 [ 佐藤 航陽 ]
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テクノロジーの進歩に伴い社会がこの先どう変化していくのか、その過程でどんな技術が生まれるのか、著者の考えが述べられています。
2015年に書かれた本ですが、5年経った今読んでも違和感のない内容でした。
このままの流れでいくと、宇宙規模のネットワークの構築も夢物語ではなさそうです。
10年前に今のスマホ社会が全く想像できなかったことを考えると、文明の発達は僕たちの直感よりもスピーディー。
これからどんどん新しい技術が生まれていくと思うとわくわくします。
旅のオチが見つからない(Kindle Unlimited)
滅茶苦茶やっているはずなのに、なぜか落ち着いて読めてしまう一人旅コミックエッセイ。
「1年で世界一周」の予定が全然その通りになっていなくて笑いました。
きっと旅好きの人にとって、1年なんて一瞬で過ぎ去ってしまうのでしょう。
その場の思い付きで計画が自由に変わっていく旅路は読んでいて楽しかったです。
一コマ一コマの裏に膨大で濃密な時間が流れているのが伝わってきて、僕もいつか旅に出たいなと思いました。
まあ、健康な体とお金があればの話ですけどね。
涼宮ハルヒの憂鬱(Kindle Unlimited)
涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫) [ 谷川 流 ]
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タイトルはやたらと耳にするのに、今まで読む機会がなかった作品。
「そんな話なのかよ!」と完全に意表を突かれました。
いやー、ラノベって怖い……。
かわいい女の子たちに振り回されるゆるふわな学園ものだと油断してたら痛い目に合いますね。
男の妄想が詰め込まれているのは確かですが、それだけでは終わらない破壊力がありました。
しかしながら、一人称で思いつくまま書いた(ように見える)文章は、慣れるまでかなり読みにくかったです。
物語が動き出すのもゆっくりなので、僕みたいにラノベになじみのない人は、序盤で拒絶反応を起こして本を閉じてしまうかもしれません。
これから読む人は、とりあえず6割くらいまでは粘ってみてください。
さいごに
近ごろは、本屋さんに行くと「買い物は30分以内で」と書かれていて、立ち読みも禁止になってしまいました。
ぶらぶら店内をうろつきながら本を眺めるのが楽しいのになあ……。
それでもお気に入りの書店が潰れては困るので、定期的に本を買って、微力ながら応援しようと思います。
頑張れ、街の本屋さん!