2019年ももうすぐ終わり。今年は学校も仕事もなかったおかげで、たくさん本を読めました。
今回はその中から、僕がとくに気に入った作品をランキング形式で紹介します。
名付けて、本棚大賞!(いつまでも本棚に残しておきたい本、という意味)
ジャンル不問で、書かれた時期はばらばら。分け隔てなく選んでいたら、本当に個性豊かなランキングになりました。
本棚大賞2019
第1位:夜間飛行
とにかく描写がきれいで、文章が輝いているようでした。
飛行機が嵐に巻き込まれて絶体絶命のピンチなのに、星空の美しさと夜の静けさは損なわれないまま。
言葉の使い方を極めるとこんなことができるのかと、小説というもののポテンシャルを見せつけられました。
これから物語を書く機会があれば、ぜひ目標にしたい作品です。
関連記事:サン=テグジュペリ『夜間飛行』を読んだ感想。危険な空の旅を美しく描いた文章にうっとり。
第2位:君の膵臓をたべたい
「余命宣告を受けた女子高生」というありがちな設定かと思いきや、まさかの展開。
主人公の感情の見せ方が絶妙で、終盤一気に引き込まれました。
ある意味むごい、けどうまいです。
小説のタイトルに隠された本当の意味は、物語のテーマそのもので、素直に感動。
これは、泣ける……
関連記事:住野よる『君の膵臓をたべたい』を読んだ感想。単純な青春小説かと思ったら、見事にしてやられた。
第3位:Factfulness
日本語訳も出ていますが、値段が手ごろだったKindle本の洋書(英語版)で読みました。
この本がすごいのは、載っているのがデータ基づいた事実ばかりなのに、国際社会に対する印象が、ガラッと変わってしまうところ。
冒頭の問題の答え合わせをした段階で、大きな衝撃を受けました。
放っておくといつの間にか偏っていく情報の正し方を、やさしく教えてくれる良著です。
関連記事:【洋書】Hans Rosling『Factfulness』を読んだ感想。世界の進歩は僕の想像を超えている。
第4位:最後の秘境 東京藝大
「漢字で書くのが難しい」くらいの認識しかなかった東京藝大が、この一冊で急に愛おしくなりました。
入るのがものすごく難しい大学にもかかわらず、そこに通う学生たちは、いたって自由で自然体。
優れたアートはこういう環境から生まれるのかと、しみじみ感じました。
また、著者が小説家なだけあって、取材内容のまとめ方が秀逸。
多彩な学生たちへのインタビューがパズルのように組み合わさって、まさに「芸術的」な文章に仕上がっています。
関連記事:二宮敦人『最後の秘境 東京藝大』を読んだ感想。藝大生は一般人とは住んでいる次元が違う。
第5位:珈琲店タレーランの事件簿6 コーヒーカップいっぱいの愛
まさかのシリーズ物からのランクイン。
「タレーラン」シリーズはどれも面白いですが、この6巻目は特に傑作でした。
主人公たちが旅をしながら手掛かりを集めていくストーリーで、少しずつ真相に近づいていくわくわく感を味わえます。
ミステリーはどうしても謎解きの答え待ちになりがちなので、そこに至るまでの過程を楽しめるかは重要なポイント。
こういう作品がたくさん読めると、僕は幸せです。
関連記事:コーヒーあんまり関係ないけど謎解きはシリーズ最高!岡崎琢磨『珈琲店タレーランの事件簿6 コーヒーカップいっぱいの愛』を読んだ感想。
さいごに
毎年発表される本屋大賞のように、自分のブログの中でランキングを決めるのが、僕のちょっとした夢でした。これから長く続けていけたらうれしいですね。
来年もまた、素晴らしい本に出会えますように!
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